■ 中国生態環境省 乾式古紙パルプの輸入に細菌や病原体の繁殖を懸念 注意喚起と輸入禁止を示唆
2022年4月10日
3月30日に開催された生態環境省の定例記者会見に於いて、生態環境省・固形廃棄物化学部門長は滑稽廃棄物の偽装輸入を厳重に防止するための制度を策定する事を明らかにした。
記者会見では古紙を破砕し圧縮した乾式再生パルプが輸入基準を満たさず、輸入不合格となるケースが相次いでいる事を指摘。 これら固形廃棄物の混入した再生パルプの輸入は人民の健康を害する細菌や病原体を運ぶ可能性が高いとして社会的懸念と注意を喚起した。
通常、古紙パルプ生産ラインは古紙を溶解しスラグ除去、スクリーニング、その他の浄化措置を行い、濃縮及び熱分散(蒸気処理)を施すことで高温乾燥を行う。水分は8%程度まで乾燥できるうえに殺菌効果も期待できる。しかし、海外に進出する再生パルプ工場の中にはコスト削減の為こういったプロセスを省略し、単に破砕するなどの処理のみを行っている企業もある。これらの古紙破砕品に含まれる不純物には最近ウイルスが繁殖し、大量の粉塵を発生させる。 生態環境省は明確な検査基準を設ける事で乾式古紙パルプを厳格に検査し、法令に違反する固形廃棄物の輸入を厳重に禁止する事を推奨するとコメントした。