中国製造業PMI 2ヶ月連続50を下回る 長期化する都市封鎖で景気失速

  ■ 中国製造業PMI 2ヶ月連続50を下回る 長期化する都市封鎖で景気失速

2022年5月3日

4月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は47.4と、2か月連続で低水準を記録した。 景況改善・悪化の判断基準である50を下回るのは新型肺炎が流行を始めた2020年2月以来。それ以前は2016年2月以降50を超える水準を維持していた。

中国の景気失速はロシアによるウクライナ侵攻や、厳しい都市封鎖による物流の混乱で生産と需要が急速に悪化した事が背景にある。 ウクライナ危機をめぐる不透明感が注文のキャンセルや停止に繋がり、都市封鎖による港作業効率の低下も新規輸出受注の低下を加速させた。

中国政府は国内経済への下押し圧力が増大しているとして、経済安定化政策を早期に導入する方針を示した。

中国の都市封鎖は日本の物流にも影響を及ぼしている。上海のロックダウンの長期化で、日本発の長距離貨物輸送が減少した。 工場の操業停止やフライトキャンセルなどを背景として、中国発、欧米行きの貨物量が減少。 日本経由で北米に輸送されていた中国貨物が激減したことで、日本発北米向けの貨物スペースは需給が緩んでいる。

最新情報をチェックしよう!