■ 中国ラオス鉄道 中国-ラオス間の輸送が活発化 パルプも輸出
2022年6月9日
昨年12月2日に開通した中国-ラオス間鉄道による両国の輸送が活発化している。5月末までに同鉄道で輸送された貨物の総量は21万5000㌧で主に砂糖、鉱石、練炭、穀物(コメ類)の輸送が多い。 5月には232㌧の段ボール原紙も積まれ、紙パルプの輸出にも利用され始めている。 同鉄道を利用した両国間の交易が活発になる事で、付随する輸送網の発展も期待されている。
中国は2020年10月にラオスからの輸入品の内97%の品目の関税を免除する協定を結んでおり、紙パルプ業界ではサンペーパーが100万㌧規模の再生パルプ、段原紙工場を建設。21年の同国からの段原紙輸入量は72万㌧に達した。
中国-ラオス鉄道は中国の掲げる「一路一帯」政策の一環で、雲南省混明からラオスのメコン川を隔ててタイ国境に接する首都ヴィエンチャンまでを結ぶ鉄道。総距離422.4 kmで、中国側の玉磨線と接続する。高速鉄道と呼ばれるが120 km/h(貨物)、160 km/h(旅客)で運行され、将来的にはシンガポールまでの延長も計画されている。