■ 中国 ブラジルと自国通貨での決済協定を締結 米ドルを仲介しない事を決定
2023年4月13日
ベトナムと中国は今年2月、両国の貿易取引に於いて、米ドルを中継せず自国通貨で決済する協定を結んだ。ブラジルレアルは対米ドルに対し、通貨安が進行しており、対外貿易の足枷となっていた。ブラジル輸出投資振興局によると、中国は2009年以降同国にとって最大の貿易相手国となっており、年間貿易額は1505憶㌦に達している。
人民元は今世界第5位の決済通貨となっており、累計30カ国以上が人民元決済の利用を開始しており、ロシア、ブラジル、イラン、カンボジア、イラクの5カ国はすでに米ドルを介さない人民元決済が主流となっている。 中国は脱米ドル化を進める事で、有事の際の経済制裁を回避するリスクヘッジを進めており、南米最大の貿易相手国であるブラジルと人民元決済を可能にすることで、その目標を着実に進めつつある。また、紙パルプ業界にとっても、豊富なパルプ資源を大きな為替の影響を受ける事なく購入できることはメリットが大きい。