■ 中国段原紙輸入量 昨対比35%増加 輸出量も1割強増加
2023年3月27日
中国通関統計によると、今年1,2月の段ボール原紙輸入量は107万2331㌧と、昨年同期の79万㌧から35%ほど増加した。昨年末に段原紙に掛かる関税が免除された事が影響した。 品目別ではクラフトライナーが12.9万㌧(22年は9.1万㌧)、テストライナーが44.7万㌧(同34.8万㌧)中芯が49.5万㌧(同35万㌧)だった。
一方で、中国からの段原紙輸出も増加している。1~2月の段原紙輸出量は90.4万㌧と昨年同期の79.4万㌧から13.9%増加した。品目別では中芯が35.1万㌧から32.7万㌧に減少した一方、テストライナーは8.9万㌧から12.9万㌧に増加、クラフトライナーは35.2万㌧から44.7万㌧と9.4万㌧増加した。 中国各製紙メーカーは需要の悪さに大型減産を繰り返すが、強度の高いライナーは輸出量を増やしている。一方、付加価値の低い中芯は輸入量が増え、中国のユーザーは関税が免除された恩恵を受けている様だ。
輸入量が増える一方で、輸出量も増加している中国の段原紙市場は、関税の免除による輸入紙の流入と、過剰増産により国内供給が余剰しつつある様子も垣間見れる。