■ 中国6.18京東誕生祭セールは活況 売上高3056億元を達成。6月の段ボール需要は膠着状態
2021年6月19日
今年の6.18中国通信販売セールは大活況でセールの開始された6月1日から6月18日までの売上高は3056億元(5兆4396億円)を超えた。6.18とは中国二番手のEC企業、京東(ジンドン)社の創業祭セールで、昨年6月のセールは中国経済が新型肺炎から回復を始めた事もあり大盛況となっていた。
今年のセールは全国345都市の速達小包を「半日」で配達できるように、事前に在庫が確保されていた。セール開始初日、速達注文数は1000万件を超え約500万件を配達している。 さらに越境Eコマースでは税関総局と協力し、Eコマースのデジタル通関によって通関された貨物は6月1日午前3時現在、前年同期比31.4%増の335万件となりほとんどの貨物が秒単位で通関をクリアしたと報道されている。
また通信販売の拡大は中国国内の宅配サービスの売上も大きく増加させた。貨物の配送を担う中通快递社(ZTO Express)は約22億8000万人民元を出資し、車両及び中継センターなどを増強していた。今年下半期の宅配件数は約400億件で「11.11」独身の日が大活況となった2017年の通年規模となっており、1日の平均荷量は5億件を超えている。
旧正月後、原紙在庫過多によって一時価格が崩れた中国段原紙市場だが、4月の製紙大型休転を経て、5月初旬から6.18セールへ向けての需要拡大によって価格が回復していた。
6月に入りセールが始まると段ボール企業の稼働率は70~80%と通販向け包装需要は落ち着きを見せた。一部の製紙企業から環境負荷低減投資などのコスト増から値上げを打ち出しているが、市場価格は膠着状態となっている。