■ カナダCariboo Pulp & Paper社大型休転 深刻な繊維不足 パルプ生産に影響
2023年2月11日
カナダのパルプ企業Cariboo Pulp & Paper社(West Fraser Timber及びMercer Internationalの合弁企業)はブリティッシュコロンビア州にあるQuesnel工場に於いて、繊維不足を原因に大型休転を実施することを発表した。 同社は年産36.6万㌧のNBSKパルプ生産能力があり、4月中旬から実施する休転の他に、第三四半期にも同様の休転を実施する見込みとしている。
繊維不足の背景には近年多発した山火事や、害虫(マツカブトムシ)による影響によって製材所から発生するチップ使用量が減少した事に加え、同州政府が森林管理に関わる条例を変更し、森林管理と公共利益を優先させる方針を決定した影響が大きい。同州の森林は70%以上が州管轄となっている。
同社の他にMercer社が3月中旬から2週間、Canfor社がIntercontinental 工場で12月中旬から1月中旬まで、Prince George工場(年産28万㌧)を完全に閉鎖することを発表しており、州政府の方針転換と繊維不足によるパルプ産業への影響は大きい。