■ 中華系メーカー原紙不足に原料確保と輸入紙に警戒
2020年2月
中国では今後古紙不足によって原紙不足が誘発されることが明らかであり、原料安の製品高が再来する可能性があるのではないだろうか。
中国系大手二社は他国製紙メーカーが安い段ボール原紙を中国向けに輸出し相場が崩れることを強く警戒している。 特に大手メーカーの独占であり、価格帯も高いAAグレード(比破裂3.8-4.0kgf)レンジの高強度ライナーの価格帯が崩れるのはどうしても防ぎたいのが本音だ。
昨年同社は東南アジアメーカーに対し再生パルプのOEMを打診して回っており、韓国、ベトナム、台湾の一部メーカーが提案を受入れ生産を開始したとの話も聞く。
背景には不足する古紙原料に対する対策でもあるが、東南アジアメーカーの生産をコントロールし中国国内原紙価格への影響を最小限にしようとする思惑も見え隠れする。 しかし、中国政府は昨年末再生パルプの関税を0%から6%へ増税、段ボール原紙の関税を6%から5%に減税しており、そういった中華系大手メーカーの思惑と相対する政策を打ち出しているのも事実だ。