■ 中国増値税の減税措置を発表
2019年3月29日
中国政府は4月から増値税(VAT)を減税することを発表した。
中国では増値税といわれる税金が輸入や国内の売買に課されるが、物品やサービスにより税率が異なりいわゆる日本のかつての物品税に相当する。
税率は標準税率として製造業、物品の販売、輸入や有形資産リースに対して課された16%(昨年5月1日に17%から16%へ減税)を13%へ減税、その他特定品目の販売、輸入や交通運輸・郵便・基礎電信・建築などの役務、不動産の譲渡に科されていた10%を9%、その他の金融サービスや現代サービスなどの役務に対する課税6%は据え置きとなる。
この増値税は間接税であり納税方式は仕入の際に支払った増値税は控除して納付する「仕入税額控除」や輸出に対する還付「輸出免税」もあるためその徴収や仕組みは消費税と同じだ。
米中貿易戦争の影響により急速に冷え込みつつある中国景気に対する刺激策だが、消費税と似た税制の仕組みから古紙を輸入している製紙業(製造業)や原紙を販売している販売業者に直接の減税効果はない。しかし目下資材調達における税込下払総額が下がることや、減税効果により景気が刺激され物品の販売が伸びればその恩恵はあるだろう。