注目キーワード
Market High light

マーケットハイライト:輸入ライセンス発行されるも、古紙国際相場は軟化傾向

  ■ マーケットハイライト:輸入ライセンス発行されるも、古紙国際相場は軟化傾向

2019年4月26日

一旦底値を打ち3月下旬に若干反発した輸出古紙価格が、ここにきて再度下落傾向に向かっている。 

余剰した世界の古紙オファーが東南アジアメーカーへ殺到し、全く成約が取れない状況だ。 米中貿易戦争の影響で原紙の販売も悪い。 輸出価格の低迷により日本国内の製紙メーカーの古紙在庫も高い状態を維持しており、さらに5月の大型連休、各メーカー荷止めや受入れ制限をアナウンスしている為、国内外行き場を失った日本のOCC価格は再度下落を始めた。 

一方中国では第2四半期分のライセンスが交付され4月4日と24日に発行された交付総量は244万t、予定されていた3月末の発表より若干遅れた給付となった。 

日本からの2018年の中国向け古紙輸出総量は約274万t/年で244万tという数字は日本からの1年分に相当するが、中国側からすれば2017年の輸入実績の大よそ1ヵ月分強程度でしかない。 限られた輸入枠に各社資材調達には慎重な姿勢、さらに台湾・イタリア・スペイン等は自国にCCIC検査機関を持たない為今年から中国向けの輸出ができず、特に輸出が多かったイタリアOCCは一段と低い価格で東南アジアへオファーされている。 

当社ベトナム製紙工場も古紙の輸入ライセンスを取得し今月初旬から古紙の購買を始めているが、4月中旬時点でCIFベトナム130ドル(2/98 EOCC)前後にて売り込みが来ており、今尚投げ売りオファーが後を絶たない状況だ。  

Market High light
最新情報をチェックしよう!